「ECサイトを作りたいけれど、いくらかかるのかわからない」。これは、ご相談のなかで最も多い質問のひとつです。ECサイト制作の費用は、どの方法で構築するかによって数万円から数千万円まで大きく変わります。この記事では、構築方法ごとの費用の目安と、自社に合った方法の選び方を整理します。
- ECサイトの構築方法は大きく5つ。費用は「自由度」と「規模」に比例して上がる
- 中小規模の自社ECなら、Shopifyなどのクラウド型(SaaS)が費用と拡張性のバランスに優れる
- 初期費用だけでなく、月額費用・決済手数料・運用の手間まで含めた総額で比較することが大切
ECサイトの市場はいまも伸びている
経済産業省の調査によると、2024年の国内BtoC-EC市場規模は約26.1兆円。物販分野のEC化率は9.78%で、オンライン販売にはまだ大きな伸びしろがあります。一方で、ショップの数も増え続けており、「作れば売れる」時代ではなくなっています。だからこそ、最初の構築方法選びが重要になります。
ECサイトの5つの構築方法と費用の目安
| 構築方法 | 初期費用の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| モール出店(楽天市場・Amazonなど) | 0円〜数十万円 | 集客力が高い。手数料がかかり、ブランドの自由度は低い |
| 無料ASP(BASE・STORESなど) | 0円〜 | すぐ始められる。デザインや機能の拡張には限りがある |
| クラウド型SaaS(Shopifyなど) | 30万円〜300万円前後 | 拡張性が高く、中小〜大規模まで対応。月額利用料が必要 |
| オープンソース・パッケージ | 数百万円〜 | 自由度が高い。サーバー管理やセキュリティ対応が必要 |
| フルスクラッチ | 数千万円〜 | 独自要件にすべて対応。大企業向け |
上の金額は制作会社に依頼する場合の一般的な目安で、商品点数やデザイン、連携するシステムによって変わります。
Shopifyで構築する場合の相場
制作会社の紹介サービス「Web幹事」の調査では、Shopify構築の費用は平均127.8万円(中央値91.2万円)とされています。規模別の目安は次のとおりです。
- スモールスタート(30万〜100万円):テーマを活用し、基本機能で始める
- 中規模(100万〜300万円):オリジナルデザインで、将来の拡張も見据える
- 大規模(300万円〜):基幹システムとの連携や独自アプリの開発を含む
費用の差は、おもに「デザインの作り込み」「商品登録の点数」「外部システムとの連携」の3つで生まれます。見積もりを比較するときは、この3点の条件をそろえると判断しやすくなります。
見落としがちなランニングコスト
ECサイトは、公開してからも費用がかかります。初期費用が安くても、月々の費用が高ければ総額は逆転します。
- プラットフォームの月額利用料:Shopifyの場合、Basicプランで月額4,850円(年払いなら月あたり3,650円)から
- 決済手数料:Shopifyペイメントの国内カード決済は、Basicプランで3.55%
- 有料アプリ・有料テーマ:定期購入、レビュー、ポイントなどの機能追加
- ドメイン・メール:年間数千円〜
- 更新・保守・改善:社内で行うか、制作会社に依頼するか
※ Shopifyの料金は2026年9月時点の公式サイトの情報です。
自社に合った構築方法の選び方
- まず試したい・商品数が少ない:無料ASPやモールで小さく始める
- 自社ブランドを育てたい・将来拡張したい:Shopifyなどのクラウド型で自社ECを構築する
- 独自の業務フローや基幹連携が必須:パッケージやスクラッチを検討する
モールと自社ECは、どちらか一方ではなく併用するのが一般的です。モールで新規のお客様と出会い、自社ECでファンになってもらう、という役割分担が効果的です。
制作会社に依頼するときのチェックポイント
- 同じ業種・同じ規模のECサイトの制作実績があるか
- 見積もりに含まれる範囲(商品登録の点数、修正回数、アプリ設定)が明確か
- 公開後の運用レクチャーやサポートがあるか
- 写真撮影・コピーライティング・翻訳など、素材づくりまで相談できるか
補助金の情報には注意が必要です。旧「IT導入補助金」(2026年度から「デジタル化・AI導入補助金」)では、ECサイトの新規制作そのものは現在、原則として補助対象外です。「補助金が使える」と案内された場合は、必ず最新の公募要領で確認しましょう。
よくある質問
いちばん安くECサイトを作る方法は?
無料ASPを使えば初期費用0円で始められます。ただし、デザインや機能の拡張に限りがあるため、売上が伸びてきた段階で乗り換えが必要になることがあります。
制作期間はどのくらいかかりますか?
規模や素材の準備状況によって変わります。ヒアリング後に、スケジュールをご提示するのが一般的です。
いまのショップからShopifyに乗り換えられますか?
可能です。商品・顧客データの移行方法を含めて、事前に整理してから進めます。
まとめ
ECサイト制作の費用は、構築方法と作り込みの度合いで決まります。初期費用だけでなく、月額費用・手数料・運用の手間まで含めた総額で比較し、事業の成長に合わせて拡張できる方法を選びましょう。
Cornerzでは、Shopifyを中心に、デザインから運用の仕組みまでを一体で設計するECサイト制作を行っています。費用感の確認だけでも、お気軽にご相談ください。




