展示会に出展しても、会期が終われば接点は途切れてしまう。ショールームを持ちたいが、場所も人手も足りない。こうした課題を解決する方法として、バーチャル展示会・バーチャルショールームを導入する企業が増えています。この記事では、その種類とメリット、制作の流れを解説します。
- バーチャル展示会・ショールームは、Web上の仮想空間で、24時間いつでも製品を体験してもらえる仕組み
- 専用アプリ不要・マルチデバイス対応なら、遠方や海外のお客様にも届けられる
- 成功のポイントは、空間を作ることではなく「見たあとの導線」を設計すること
バーチャル展示会・バーチャルショールームとは?
バーチャル展示会・バーチャルショールームとは、Web上に再現した仮想空間(バーチャルスペース)で、製品やサービスを紹介する仕組みです。来場者はPCやスマートフォンから空間に入り、360度見回しながらブースを巡り、製品情報や動画を見たり、資料をダウンロードしたりできます。
リアルの展示会が「期間限定・現地のみ」なのに対して、バーチャルは常設・どこからでもが基本です。
おもな3つのタイプ
| タイプ | 特徴 | 向いている用途 |
|---|---|---|
| 360度実写型 | 実在の店舗や工場を360度カメラで撮影して再現 | 店舗・工場・施設の紹介、不動産 |
| 3DCG空間型 | ブランドに合わせた空間を3DCGでゼロから設計 | 展示会ブース、ショールーム、メタバース活用 |
| 2D・一覧型 | 出展者のページを一覧で見せるシンプルな形式 | 多数の出展者を集めるオンライン展示会 |
実写型は「実在する場所の臨場感」、3DCG型は「現実にはない理想の空間を作れる自由度」が強みです。
導入するメリット
- 時間と場所の制約がない:会期や営業時間に縛られず、遠方・海外からも来場できる
- コストを継続的に活かせる:一度制作すれば、常設の営業ツールとして繰り返し使える
- 行動データが取れる:どの製品がよく見られたか、資料がダウンロードされたかを把握できる
- リアル展示会と併用できる:会期前の集客、会期後のフォローに活用できる
- アンケートやライブ配信と連動できる:一方通行ではない、双方向のコミュニケーションが可能
活用シーン
- メーカーの常設オンラインショールーム
- 展示会への出展と連動したバーチャルブース
- 工場見学・施設見学のオンライン化(採用活動にも)
- 店舗のバーチャルツアー
- 周年イベントやブランドの世界観を伝える特設空間
バーチャル空間は、作ること自体が目的になりがちです。大切なのは、空間を見たあとに「問い合わせる」「資料を請求する」「商談を予約する」といった次の行動へ、自然につながる導線を用意することです。
制作の流れ
- 目的とゴールの整理:誰に、何を見せて、どんな行動につなげたいか
- 空間の設計:ブランドイメージや企業カラーをもとに、ブースや空間をデザイン
- コンテンツの準備:製品情報、動画、資料、3Dモデルなど
- 開発・実装:空間の構築、情報の掲示、アンケートやライブ動画などの機能を実装
- テスト・公開:PC、タブレット、スマートフォンで動作を確認して公開
- 運用・改善:アクセスデータをもとに、展示内容を更新
製品を3Dで見せる方法については、WebARとは?もあわせてご覧ください。
成功のための3つのポイント
- アプリ不要にする:インストールが必要だと、来場のハードルが一気に上がります。ブラウザだけで見られる形式がおすすめです
- スマートフォンでの体験を優先する:来場者の多くはスマートフォンからアクセスします
- 集客とセットで考える:空間を作っても、知られなければ来場はありません。メール、SNS、Webサイトからの導線を用意しましょう
3D空間はデータが重くなりがちです。読み込みに時間がかかると離脱につながるため、表示速度を意識した設計と、通信環境の悪い場所でも見られる軽量化が重要です。
よくある質問
VRゴーグルは必要ですか?
必須ではありません。PCやスマートフォンのブラウザで体験できる形式が一般的です。
制作期間はどのくらいですか?
空間の規模や掲載するコンテンツの量によって変わります。要件を伺ったうえで、スケジュールをご提示します。
公開後に展示内容を入れ替えられますか?
可能です。製品やパネルの入れ替えを前提に設計しておくと、長く活用できます。
まとめ
バーチャル展示会・バーチャルショールームは、時間と場所の制約を超えて、製品の魅力を届けられる手段です。リアルの代わりではなく、リアルを補い、接点を増やすための常設の営業拠点として考えると、投資の効果が見えやすくなります。





